
毎日の生活のなかで男性不妊を改善したい!役立つ食材はどれ?
男性不妊に悩んでいる方のなかには、医師から「精液検査の結果が良くない」と指摘されたケースも多いのではないでしょうか。「どうにかして数値を改善したい」「病院での治療以外にできることはないのだろうか」と考えている方もいることでしょう。
精子の状態は、日々の食事によっても大きく左右されます。精液検査の結果が良くなかった方は、健康的な精子に導いてくれる食材を積極的に食べておきましょう。
そこで今回は、男性不妊の改善に役立つ栄養素や食材を挙げていきます。普段の食生活を振り返りながら、今後の食事メニューの参考にしてくださいね。
男性不妊の種類
まずは、男性不妊の数ある原因のなかから、精子をうまく作り出せない「造精機能障害」の種類について見てみましょう。このなかには、無精子症・乏精子症・精子無力症といった種類があります。それぞれ、どのような症状のことを意味しているのでしょうか。
無精子症
精液中に精子が全くいない状態のこと。造精機能障害のうち、最も重い症状です。ただし、精巣や精巣上体に精子が発見できれば、顕微授精によって受精や妊娠できる可能性もゼロではありません。
乏精子症
精液中に精子が存在するものの、数が少ない状態のこと。精液検査の結果、精子の数が基準値より少し下ぐらいなら、タイミング法で様子を見ることがあります。基準値を大きく下回っている場合は、人工授精・体外受精・顕微授精といった不妊治療に進むでしょう。
精子無力症
精子の数は正常であるが、精子の運動率が低い状態のこと。精子の状態によって、人工授精や顕微授精といった不妊治療を行ないます。
男性不妊の改善に役立つ栄養素
さまざまな種類が存在する男性不妊ですが、改善策は病院での治療だけという訳ではありません。男性不妊に役立つ栄養素を摂取すれば、妊娠する可能性を高める効果が期待できます。その具体的な栄養素をチェックしていきましょう。
ビタミンB12
水溶性ビタミンとして知られるビタミンB12は、赤血球の生成において重要な役割を果たしています。精子濃度や運動率アップに繋がるため、乏精子症の改善にも役立つでしょう。また、豚レバーやあさりなどに多く含まれており、野菜中心の人が不足しやすい傾向が見られる栄養素でもあります。
ビタミンE
活性酸素の働きを抑えてくれるビタミン Eは、出生率の改善が期待できます。血行促進効果も併せ持つので、下半身の血の巡りをスムーズにさせ、精子のいい状態へと導くメリットも。男性不妊の原因が分からない方や、精子の奇形が目立っている方にもおすすめです。
ビタミンEが含まれている食材は、べにばな油やアーモンド、ほうれん草など。脂溶性成分であるため、炒め物をする際に油を使うなど、ちょっとした工夫で摂取していきましょう。
ビタミンC
美容のイメージが強いビタミンCですが、ビタミンEとあわせて摂り入れることで抗酸化作用をアップさせる働きを発揮します。精子濃度や運動率の改善といった、造成機能障害全般への効果も期待できるでしょう。
キャベツ・ブロッコリー・ピーマンといった野菜だけでなく、イチゴやレモン、緑茶などにも含まれています。先述の通り、ビタミンCと一緒に摂るように心がけましょう。
亜鉛+葉酸
別名「セックスミネラル」と呼ばれている亜鉛は、たんぱく質の合成や骨の成長には欠かせない必須ミネラル。そして、葉酸はDNAの生成を助ける役割を担っています。
これらの栄養素をセットで摂取することで、乏精子症の方は精子濃度の改善が見られる可能性も。亜鉛は牡蠣や牛肩肉に、葉酸は牛レバーやほうれん草に多く含まれています。
コエンザイムQ10
高い抗酸化作用を誇るコエンザイムQ10は、エネルギーを生み出す働きを持っています。そのため、運動率や直進運動率が低い精子無力症の方にぴったりの栄養素と言えるでしょう。イワシやサバ、牛肉などに多く含まれていますよ。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは、ビタミンEが脂質の酸化を防ぐ力の5倍もの抗酸化力を持っています。その働きによって、精子直線速度や妊娠率の改善に効果を発揮できると言われているのです。アスタキサンチンを摂取するには、サクラエビや紅鮭、イクラといった赤い食材を積極的に摂り入れましょう。
L-カルニチン
ミトコンドリアを守り、エネルギーを送り届ける役割を担っているL-カルニチン。血流促進の効果もあり、運動率の上昇が期待できます。精子無力症の方は、L-カルニチンが多く含まれた牛肉や羊肉を中心に食べてみてください。
まとめ
男性不妊に悩んでいる方は、今回ご紹介した栄養素の力を借りて、精子状態の改善を目指していきましょう。なかには、あまり聞きなれない栄養素もあったかもしれませんね。セットで摂取すると効果が発揮しやすいものもあるので、食材の組み合わせにも意識することがポイントですよ。
とくに「野菜しか食べない」「肉ばかり食べる」といった食生活は、栄養のバランスが崩れやすく、精子にも悪影響を与えてしまいます。できるだけ食事内容が偏らないよう注意しながら、抗酸化作用のある栄養素をどんどん摂り入れてくださいね。