
亜鉛を多く含む食べ物大発表!美容&健康に必須の亜鉛を徹底調査
「髪のパサつき、抜け毛が気になる…。」「最近ご飯もおいしく感じない…。」
亜鉛は、カラダのさまざまな機能を正常に保つ働きがあり、健康を維持していくために不可欠な栄養素です。
しかし、体内でつくり出すことができないため、亜鉛が含まれる食べ物を摂取して常に補っていかなければなりません。亜鉛が不足すると、さまざまな不調を引き起こす原因となってしまうのです。
とはいえ、亜鉛が含まれている食べ物って…。いざ亜鉛を摂取しようと思っても、どんなものを食べればよいのか悩んでしまいますよね。
そこで、亜鉛について徹底調査しました。亜鉛を多く含む食べ物はもちろん、亜鉛のうれしい効能から、注意すべき副作用まで、亜鉛まるごと大解説します!
しっかりマスターして、今日から早速、カラダに亜鉛をチャージしましょう!
美容や健康、妊活にもメリットがたくさん!亜鉛とその効能とは?
早速亜鉛が含まれている食べ物を、といきたいところですが、まずは亜鉛の基礎知識を深めていきましょう!
亜鉛は、美容や健康、そして妊活などにも効果が期待できるメリット豊富な栄養素なんですよ。それでは、亜鉛とその効能に迫ります。
亜鉛とは?
亜鉛は、人間のカラダにとって欠かすことのできない『必須ミネラル』のうちのひとつ。
成人の体内に2g程度含まれ、骨、筋肉、皮膚、腎臓など全身の細胞内に存在して、カラダのさまざまな機能を正常に保つ役割を担っています。
しかし、毎日の健康維持のために極めて重要な働きをしているにもかかわらず、冒頭でもお伝えした通り、私たちは体内で亜鉛をつくり出すことができません。そのため、日々食事などから補っていくことが必要となります。
尚、厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015 年版)』に記載の通り、亜鉛の摂取推奨量は、成人男性で10mg、成人女性で8mgです。
【亜鉛摂取推奨量】
- 男性:10mg
- 女性:8mg
この量は、バランスの良い食事から十分に摂取できると言われています。
しかし、近年、若い世代を中心に亜鉛不足が指摘されているんですよ。そして、不足すると次のような症状を引き起こす場合があります。
- 味覚障害
- 食欲不振
- 免疫力の低下
- 成長障害(胎児期・乳児期・小児期)
- 爪・皮膚トラブル
- 下痢
- 脱毛
- 生殖機能の低下
- 傷の治りがおそくなる、など
亜鉛が不足してしまう原因はさまざま。主に、アルコールの過剰摂取、ダイエットや健康志向による食事摂取量の低下、偏った食生活などが挙げられます。
- アルコールの過剰摂取
- 食事摂取量の低下
- 偏った食生活、など
「毎日対象のお酒を飲んでいる…。」「ダイエットのため野菜中心の食生活を送っている…。」「忙しくて加工食品や冷凍食品ばかり食べている…。」といったような場合、体内の亜鉛が不足してしまう可能性があるので注意が必要です。
亜鉛の効果と効能
続いて、亜鉛のうれしい効果と効能について確認していきましょう。
- 抗酸化作用によるアンチエイジング・生活習慣病予防
- 生殖機能の改善
- 味覚を正常に保つ
- 免疫力の向上
- 髪や肌の健康を維持
- 成長や発育のサポートなど
一つずつ詳しくご説明していきすね。
亜鉛の効能①:抗酸化作用によるアンチエイジング・病気予防
亜鉛は、SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)という抗酸化酵素の構成成分となるほか、抗酸化ビタミンであるビタミンAの代謝を促し、抗酸化作用を活性化する働きがあります。
老化やがん、動脈硬化などを引き起こす過酸化脂質の害を防ぎ、アンチエイジング効果や生活習慣病を防ぐ効果が期待できます。
亜鉛の効能②:生殖機能の改善
亜鉛は、別名「セックスミネラル」と呼ばれ、必要量を摂取することで男女ともに生殖機能の改善が期待できます。妊活中などにも積極的に摂取したい栄養素のひとつです。
【男性への効果】
男性ホルモンの一種である「テストステロン」を促進し、精子の数を増加させたり、精子の運動量を活発にする働きがあります。精子の質を向上させるうれしい効果も◎
【女性への効果】
女性ホルモンのバランスを整え、エストロゲンとプロゲステロンを活発にする働きがあります。さらに、老化を防ぎ質のよい卵子をつくってくれるといううれしい効果も◎
亜鉛の効能③:味覚を正常に保つ
亜鉛は、味覚を感じる味蕾細胞に働きかけ、味覚を正常に保つ重要な役割を担っています。
この味蕾細胞は、短い周期で次々と生まれ変わる新陳代謝が盛んな細胞であり、材料となる亜鉛を常に必要としています。
そのため、亜鉛が不足すると細胞が生まれ変われなくなり、味覚障害を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
亜鉛の効能④:免疫力の向上
ウイルスや細菌からカラダを守り、病気を防ぐ役割を担っているのが免疫細胞。亜鉛には、この免疫細胞を活性化する働きがあります。そのため、風邪や感染症にかかりにくいカラダを保つ効果が期待できます。
亜鉛の効能⑤:髪や肌の健康を維持
亜鉛にはたんぱく質の代謝を促進する作用があります。そのため、十分に亜鉛を摂取すると、たんぱく質が主成分となる髪や皮膚のトラブル改善につながり、美髪・美肌効果が期待できます。
亜鉛の効能⑥:成長や発育のサポート
亜鉛は、たんぱく質や遺伝子情報を伝えるDNAの合成に関わり、細胞分裂や新陳代謝を促す働きがあります。そのため、新陳代謝が活発な胎児や乳幼児、成長期の子どもにとって、とても重要な栄養素。
健やかな成長に支障をきたす恐れがあるので、不足しないよう注意が必要です。
亜鉛が含まれる食べ物をご紹介!
カラダのさまざまな機能を正常に保つ、とても重要な働きをしている亜鉛。不足しないよう、毎日の食事から積極的に摂っていきましょう。
そこでここからは、文部科学省が提供する『食品成分データベース』と日本臨床栄養学会による『亜鉛欠乏症の診療指針 2016』を基に、亜鉛が多く含まれる食べ物をご紹介していきます。
亜鉛の含有率が多い主な食べ物は次の通り。
- 牡蠣
- 煮干し
- かに
- 豚レバー
- 牛赤身肉
- たまご(卵黄)
- ナッツ類(カシューナッツ・アーモンドなど)
- かぼちゃの種
- ナチュラルチーズ(パルメザン)など
それぞれを簡単にみていきましょう。
牡蠣
牡蠣は最良の亜鉛摂取源です。牡蠣100gに約13.2mgもの亜鉛が含まれていますよ。
ちなみに、大人が一食分としてに食べる牡蠣の量はおよそ5粒(60g)。この中に7.9mgの亜鉛が含まれています。
牡蠣の亜鉛含有量:13.2mg/100g
⇒牡蠣一食分(5粒)で7.9mg摂取可能
厚生労働省が定める亜鉛摂取推奨量は、成人男性で10mg、成人女性で8mgなので、牡蠣一食分で一日の推奨量をほぼ満たせることになります。
煮干し
カタクチイワシなどの稚魚が主な原料となる煮干しも亜鉛含有率の高い食材。100gに約7.2mg含まれています。
煮干しの亜鉛含有量:7.2mg/100g
また、煮干しには、亜鉛のほか、マグネシウムやカルシウム、ナトリウム、リン、鉄などが豊富に含まれているので、不足しがちなミネラルをたっぷりと補うことができますよ。
煮干しをそのまま食べるのが苦手な場合は、ミキサーなどで粉末にし、ご飯やお味噌汁にかけて食べるのもオススメです。
豚レバー
豚レバーには、100gに6.9mgの亜鉛が含まれています。一食分として豚レバー串を2本(70g)食べれば、4.8mg摂取可能。一日の摂取推奨量およそ半分を満たすことができますよ。
豚レバーの亜鉛含有量:6.9mg/100g
⇒豚レバー串2本(70g)で4.8mg摂取可能
豚レバーは、亜鉛のほか、鉄分やビタミンAの含有量もトップクラスの栄養満点食材。貧血予防にも効果的です。
牛赤身肉
牛赤身肉の中でも、とくに亜鉛含有率が高い部位は肩ロース。100gに5.6mgの亜鉛が含まれています。
一食分(70g )でおよそ3.9mgの亜鉛を摂取することが可能に。
牛赤身肉の亜鉛含有量:13.2mg/100g
⇒牛赤身肉一食分(70g)で7.9mg摂取可能
ちなみに、牛赤身肉には、亜鉛のほか、鉄やたんぱく質、ビタミンB12など、健康をサポートする大切な栄養素が豊富に含まれていますよ。
【春野菜の蒸ししゃぶ】
材料(二人分)
- 牛赤身肉(しゃぶしゃぶ用) 200g
- キャベツ 1/4個
- じゃがいも 2個
- 玉ねぎ 1個
- アスパラガス 4本
- トマト 2個
- 酒 大さじ3
- 塩 小さじ1/2
作り方
- 厚手の鍋に一口大に切った野菜をしきつめ、しゃぶしゃぶ用の牛肩ロースをおおいかぶせる。
- 酒、塩を上からふりかけ、フタをして中火で8~10分蒸す。
- お好みのたれで食べる。
参照:オージー・ビーフ公式サイト
亜鉛はビタミンAと一緒に摂取すると、相乗効果が期待できます。ビタミンAは亜鉛の吸収を高め、亜鉛はビタミンAの働きを助けてくれるのです。牛肉×ビタミンAたっぷりの緑黄色野菜でカラダにしっかり亜鉛を補いましょう!
納豆
納豆の亜鉛含有量は100gに1.9mg。一パック(40g)食べると、0.8mgの亜鉛が摂取できます。
納豆の亜鉛含有量:1.9mg/100g
⇒納豆一パックで0.8mg摂取可能
スーパーフードともいわれる納豆には、亜鉛の他にもうれしい栄養がたくさんつまっていますよ。良質なたんぱく源であり、カルシウム、ビタミンB、ビタミンEなど、美容や健康維持のために必要なミネラルとビタミンも豊富。ぜひ、毎日の献立に取り入れていきましょう。
たまご(卵黄)
亜鉛は、たまごの卵黄部分に多く含まれていて、含有量は100gに4.2mg。たまご一個分の卵黄(16g)で0.7mgの亜鉛が摂取できます。
たまごの亜鉛含有量:4.2mg/100g
⇒たまご一個分の卵黄(16g)で0.7mg摂取可能
手軽な価格でいろいろな料理に使えるたまごは、完全栄養食の代表格。ビタミンCと食物繊維以外のほぼすべての栄養素がバランスよく含まれています。
毎日の献立に卵料理を一品取り入れて、カラダに亜鉛と豊富な栄養を補っていきましょう。
【卵とほうれん草のココット】
材料(二人分)
- 卵 小2個
- ほうれん草 60g
- バター 小さじ½
- 粉チーズ 小さじ2
- 塩 少々
作り方
- ほうれん草を茹でて水に取り、水気を絞って3~4cmの長さに切る。
- ココットなどの耐熱容器にバターを塗り、(1)のほうれん草を入れる。
- (2)の上からたまごを割り落とし、粉チーズと塩をふる。
オーブントースターで好みのかたさに焼く。
参照:女子栄養大学レシピサイト
ナッツ類
亜鉛はナッツ類にも豊富に含まれています。なかでも、高い含有率を誇るのがカシューナッツとアーモンド。
カシューナッツ100g中に5.4mgの亜鉛が含まれているので、およそ10粒(15g)で0.8mg摂取可能に。
また、アーモンド100g中に4.4mgの亜鉛が含まれているので、およそ10粒(15g)で0.7mg摂取可能です。
- カシューナッツの亜鉛含有率:5.4mg/100g
⇒カシューナッツ10粒(15g)で0.8mg摂取可能 - アーモンドの亜鉛含有率:4.4mg/100g
⇒アーモンド10粒(15g)で0.7mg摂取可能
ナッツ類は、亜鉛をはじめとするミネラルが豊富。また、カシューナッツには疲労回復効果のあるビタミンB1、アーモンドには抗酸化作用がありアンチエイジング効果が期待できるビタミンEもたっぷり含まれています。
チーズ
亜鉛は、チーズなどの乳製品にも多く含まれています。
例えば、チェダーチーズ100gに4.0mg、ゴーダチーズ100gに3.6mg、プロセスチーズ100gに3.2mgの亜鉛が含まれていますよ。
チーズの種類によって含有量に多少の違いがありますが、チーズ一切れ(20g)で0.6mg以上摂取できます。
- チェダーチーズの亜鉛含有量:4.0mg/100g
- ゴーダチーズの亜鉛含有量:3.6mg/100g
- プロセスチーズの亜鉛含有量:3.2mg/100g
⇒チーズ一切れ(20g)で0.6g以上摂取可能
手軽に食べられるので、おやつやちょっとした間食にオススメです。
手軽に亜鉛を摂取!コンビニで売っている亜鉛を含む食品
亜鉛の含まれる食材を取り入れてしっかり自炊できることが理想的ですが、何かと忙しい毎日。いつもいつも手作りご飯で亜鉛を摂取、とはいきませんよね。
そんなときは、近くて便利なコンビニを利用するのもオススメですよ。
そこで、コンビニで売っている亜鉛を含む食品を4点ピックアップしました。
- ゆで卵
- ミックスナッツ
- チーズ
- 亜鉛サプリ
忙しい日々にこそ、手軽に亜鉛を摂取しましょう!
ゆで卵
亜鉛が豊富なたまご。コンビニでは、お惣菜コーナーでゆで卵や卵焼きなどが販売されています。
参考商品:https://www.sej.co.jp/i/item/300101101862.html?category=165&page=1
ミックスナッツ
カシューナッツやアーモンドなどのナッツ類も亜鉛が豊富です。コンビニでは、おつまみコーナーなどでミックスナッツが販売されていますよ。
尚、ナッツを購入する際は無塩のものを選ぶようにしましょう。
参考商品:https://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1312986_1996.html
チーズ
チーズも亜鉛が豊富な食品のひとつ。コンビニには、さまざまなチーズが販売されていますよ。一口サイズのキャンディチーズなら、おやつや間食にぴったり。手軽に食べられて、しっかり亜鉛を補うことができます。
参考商品:https://7premium.jp/product/search/detail?id=4460
亜鉛サプリ
不足しがちな栄養素をサプリメントで手軽に補う方法もありますよね。
コンビニには、いろいろなサプリメントが販売されていますよ。もちろん、亜鉛サプリも購入可能です。
参考商品:http://www.family.co.jp/goods/snack/4150633.html
ただし、サプリメントなどの健康食品を摂取する際には、副作用に注意が必要です。亜鉛サプリも、誤った服用をするとかえってカラダの害となってしまう危険性があるんですよ。
そこで次の項では、亜鉛の副作用について詳しくご説明していきます。亜鉛サプリは、副作用をしっかり把握したうえで、上手に活用していきましょう。
過剰摂取に要注意!亜鉛の副作用
早速、亜鉛の副作用について確認していきましょう。
亜鉛は、比較的毒性の低いミネラルとされています。そのため、適正な量を食事から摂取していれば、基本的に副作用が起こることはありません。
亜鉛:食事からの適正量であれば副作用なし
しかし、適正量を超え、過剰に亜鉛を摂取した場合には、吐き気・おう吐・食欲不振・胃痙攣・下痢・頭痛などを起こしてしまう可能性があります。
【過剰摂取による副作用】
- 吐き気
- おう吐
- 食欲不振
- 胃痙攣
- 下痢
- 頭痛など
さらに、長期間にわたって亜鉛を過剰摂取し続けた場合には、銅の吸収阻害による銅欠乏・免疫の低下・腎機能障害・HDLコレステロール(善玉コレステロール)の減少などといった副作用があらわれる可能性があります。
- 銅欠乏
- 免疫低下
- 腎機能障害
- HDLコレステロールの減少など
亜鉛は、不足だけでなく過剰に摂ってしまってもカラダの害となってしまいます。
まずは食生活を整え、できるだけバランスのよい食事からの亜鉛摂取を目指しましょう!
亜鉛サプリなどを活用する場合には、足りない分を補う程度にして、過剰摂取にならないよう、必ず用法・用量を守って服用してくださいね。
まとめ
健康なカラダを維持していくために、亜鉛は必要不可欠な栄養素。不足すると、さまざまな不調を引き起こす要因となってしまいます。
亜鉛は、最良の摂取源である牡蠣のほか、豚レバーや牛赤身肉、納豆やたまご、チーズなど、身近な食材・食品にも多く含まれていますよ。
亜鉛が多く含まれる食べ物を、毎日の食事に積極的に取り入れていきましょう!